どこに?いつできる?
多摩地域を結ぶ多摩モノレール延伸計画とは
(上北台~箱根ケ崎間)
2023.03.23
1.多摩モノレールとは
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check _ 多摩モノレールから接続できる沿線
- 多摩センター駅…小田急線、京王線
- 多摩動物公園駅…京王動物園線
- 立川北・立川南駅…JR中央線・JR青梅線・JR五日市線・JR南武線
- 玉川上水駅…西武拝島線
- 1979年 「多摩地域都市モノレール等基本計画調査」を実施(東京都)
- 1982年 モノレール計画が東京都長期計画の中に位置づけ
- 1983年 国庫補助事業として採択
- 1986年 多摩都市モノレール株式会社が設立
- 1990年 建設工事が着工(立川北~多摩センター駅間)
- 1998年 「立川北~上北台」駅間開業
- 2000年 「多摩センター~立川北」駅間開業 ★ 既存線全区間開通
- 2003年 多摩モノレール債務超過/累積損失 最大242億円
- 2005年 新青梅街道(上北台から箱根ケ崎間)拡幅整備の都市計画変更(東京都)
- 2006年 新青梅街道が優先整備路線(今後10年間で優先的に整備される路線)に選定
- 2008年 多摩モノレール「経営安定化計画」を策定
- 2009年 2008年度決算で開業後初の経常黒字を達成
- 2012年 累計利用者数が5億人を突破
- 2016年 多摩都市モノレール(箱根ケ崎間)連絡調整会議立ち上げ
- 2018年 多摩モノレール開業20周年
- 2020年 上北台駅からJR箱根ケ崎駅間の延伸事業化を決定
- 2022年 都市計画決定素案公表
- 2022年 多摩センター駅から町田駅間の延伸ルート公開
▲多摩モノレール(写真AC/画像作 ringonome)
多摩モノレールは、東京都と多摩都市モノレール株式会社が一体となって行っているモノレール事業です。
東京都は、橋脚や軌道桁などのインフラ部分を担当。多摩都市モノレール株式会社が、運営基地や変電所、車両など、主として運行に関わる部分を担当しています。
現在は、東京都東大和市の「上北台」駅から、同多摩市の「多摩センター」駅を結ぶ区間が運行中です。
都内の鉄道では都心から郊外へ放射線状に伸びる路線が多い中、
多摩モノレール線は、放射線状に対して同心円状に伸びることで、都心への交通に便利な沿線に接続できる駅が複数あり、多摩地区の交通利便性向上に貢献しています。
同時に、多摩地域都市間の人の交流や地域の発展にも大きく寄与している鉄道です。
2.新駅の予定地はどこ?
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▲上北台駅から箱根ヶ崎駅までの区間の延伸計画
平成17年頃から、東京都では交通渋滞解消の視点から新青梅街道沿いに拡幅整備計画を進行しています。
令和4年10月の都市計画素案によると、この拡幅整備後の新青梅街道の中央帯を、多摩モノレールの新たな橋脚の建設用地として、現在の終点である上北台駅(東大和市)から、拡幅した新青梅街道沿いに西へ向かって箱根ケ崎駅(瑞穂町)まで延伸する計画です。
これによって、多摩モノレールでJR八高線の箱根ケ崎駅付近にまでアクセスできるようになり、周辺地域の交通利便性が高まることが期待されています。
新駅の配置は、東大和市内に1駅、武蔵村山市内に4駅、瑞穂町に2駅を想定。
新駅が開業することで、これまで鉄道空白地帯であった武蔵村山市に、一気に4つも駅が出来ることとなり、近隣住民にはもちろん、
これから新青梅街道付近の不動産の購入・売却をお考えの方にとっても注目度の高い計画とい言えます。
3.いつ開業するの?
▲多摩モノレール「上北台」駅(画像作 ヒカリ企画)
令和5年3月現在、開業時期は未定とされています。
多摩モノレール延伸工事の着手までには様々な手順がありますが、
ポイントとしては、都市計画事業認可を取得、用地説明会を行ったのち、ついに工事に着手する流れです。
まず、都市計画事業認可の時期については、
令和4年10月に行われた都市計画素案説明会にて
都市計画決定などの諸手続きが順調に進んだ場合でも、「都市計画事業認可まで3~4年程度」掛かるとされています。
そして工事期間については、
令和4年10月に提出された環境影響評価調査計画書で「工事予定期間は約10年」との想定がされています。
これらを踏まえたうえで、令和4年第四回都議会にて
都知事から「2030年代半ばの開業を目指していく」との表明がありました。
まとめると、状況にもよりますが
2023年時点からおよそ15年前後で開業するのではないかと考えられます。
4.駅予定地周辺のまちづくり
▲武蔵村山街づくりについて
武蔵村山市|(仮称)多摩都市モノレール沿線まちづくり方針
現在、駅の導入空間である新青梅街道の拡幅整備計画が進行中。
こちらは市のホームページ等で公開されていて、
令和5年3月時点、新青梅街道の拡幅用地を取得中とのことです。
この用地獲得と合わせて駅予定地周辺では、
駅前広場の整備、商業施設や行政サービス等を集約したエリアや、低層住宅市街地の形成など、
多摩モノレールの延伸に合わせた再開発が計画・進行されています。
駅の開業とともに、街の利便性が高まることが期待できそうです!
5.町田や八王子への沿線計画
▲多摩都市モノレール町田方面延伸促進の概要|町田市
▲多摩都市モノレール八王子ルート整備促進協議会|八王子市
多摩モノレール線では、
今回ご紹介した上北台~箱根ケ崎ルート以外にも、
多摩センター駅から町田駅ルートや
八王子周辺でも複数のルートの延伸が検討されています。
まだ先の話にはなりますが、
多摩地域間での鉄道ルートの増設による
今後の多摩地域の活性化が期待されます!
6.おまけ|多摩モノレールのあゆみ
(写真AC/画像作 やちよかずさ(鉄道系VTuber))
1979年頃に構想され、1998年11月の開業からおよそ25年。
業績不振からの経営安定化計画による業績回復や、
さまざまな要因によって長年保留となっていた延伸計画の再始動など、
これまでの多摩モノレールの歩みを年表にまとめてみました。
参考資料
多摩モノレール
多摩都市モノレールの延伸(上北台~箱根ケ崎)計画及び関連する都市計画道路について|武蔵村山市
多摩都市モノレールの概要|武蔵村山市
多摩都市モノレール町田方面延伸促進の概要|町田市
多摩都市モノレール八王子ルート整備促進協議会|八王子市
特集 多摩のうごきを知る 多摩モノレール20年の歩み|たましん地域研究所
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