Mini Column_02
<不動産を購入するタイミングは?>
不動産の購入は大きな買い物であるため、その「時期」について悩みますよね。年齢、仕事、結婚、子どもの就学など、ライフステージやライフイベントをきっかけに考える方が多いかと思います。
しかし、コロナ禍やウクライナ情勢、円安などの世界情勢も不動産市場に影響を及ぼすことを不安に感じる方も少ないでしょう。今回は、不動産購入のタイミングについてポイントを解説します。
実際に不動産を購入した方は、どのようなタイミングだったのでしょう。令和2年度の国土交通省の統計によると、初めて住宅を購入した家庭の世帯主の平均年齢は「30~40代」が最も多く、購入物件にもよりますが全体の6~7割を占めています。この年代の方は、先述したような仕事や家庭でのライフステージの変化が見られることも多く、収入の安定も見込める年齢ということが関係していると思われます。住宅ローンの返済期間を考えるうえでも適当な時期といえるでしょう。実際に賃貸で家賃を支払うよりも、住宅ローンの返済に充てたいと思う方が多いのかもしれませんね。中古の戸建て住宅やマンションでは、最近50代の方の購入も増えており、子どもが独立した後セカンドライフを楽しむ考え方も広がりを見せているのではないでしょうか。年収の面から見ると、同統計では世帯年収が「600~800万円台」の方が多くなっています。ただ、こちらも購入物件によって異なり、世帯年収のため単身者や働いている方が一人の場合はこれよりも低めになると予想されるので、あくまでも参考として考えてください。
不動産の購入を検討する動機として、一番多いのはやはりさまざまなライフイベントではないでしょうか。結婚や出産を機に子育ての環境やライフプランを考えるケース、子どもの成長にともない住んでいる家が手狭になったり、小学校などの通学を考慮して考えるケース、などが多数見られます。高齢化社会が進む中で、親と同居するための不動産購入を検討する方も増えています。そのため、バリアフリー化を取り入れた二世帯住宅の購入も珍しくありません。その一方で、子どもの独立や定年後に第2の人生を過ごす場所として不動産を購入する方も近年増えています。年齢的には住宅ローンの利用など借入も難しくなるため、自己資金や返済計画を慎重に検討する必要があります。いずれにしても、不動産に関する捉え方やライフスタイルの多様化が進んでいるといえるでしょう。
現在、住宅ローンの金利は低い水準が続いており、2022年以降もこの水準が継続するという見方が強いようです。不動産は購入金額が大きいため、少しの金利の違いでも返済総額に大きく影響します。固定金利・変動金利ともに低金利の現在は、住宅ローンを組みやすい時期といえるでしょう。ただ、住宅ローン利用者の多くが適用を受けている「住宅ローン減税」制度は見直しがなされ、控除の幅が縮小しています。急激に大きく減るわけではなさそうですが、今後も縮小傾向が想定されているので、不動産を購入する際は、控除の適用要件と併せて控除額や期間など最新の情報を確認しましょう。また、他にもさまざまな補助や給付制度があり、適用要件や申請方法も異なるので、国や自治体のHPなどで事前に調べておくことも大切です。
社会情勢は不動産市場にも影響を与えます。国土交通省の発表によると、2021年の地価の全国平均価格は下落しており、コロナの影響であろうといわれています。しかし物件価格も含めた不動産価格全体では上昇傾向にあるとされています。それは、新型コロナの影響で、海外からの輸入建材が入手困難となり供給量が確保できない「ウッドショック」が起き、木材などの資材価格が高騰したことに起因しています。少しずつ供給量は増えているものの、原油価格の高騰や円安の加速も重なり、価格の上昇は今後も続くと見られています。また、現在のロシアとウクライナの情勢も建築資材の価格上昇に影響を及ぼしています。ロシアが主要生産国となっているアルミニウムや銅、ステンレスの素となるニッケルは、住宅建築にとって欠かせないものとなっており、これらを用いた資材の値上げにより住宅価格が上昇することは避けられないといわれています。
不動産の購入は、高額なこともあり大きな決断が必要ですよね。自分自身や家族のライフステージの変化だけではなく、さまざまな要因も影響するでしょう。金利などの経済状況や世界情勢を見極めるのはとても難しいものなのですが、必要な情報は押さえておきたいものです。不動産購入を検討するときは家族でよく話し合い、予算や返済計画を考慮しながら、冷静に時期を判断することが大切です。
参考:「令和2年度住宅市場動向調査報告書国土交通省住宅局」 https://www.mlit.go.jp/common/001401319.pdf
不動産の購入を検討する動機として、一番多いのはやはりさまざまなライフイベントではないでしょうか。結婚や出産を機に子育ての環境やライフプランを考えるケース、子どもの成長にともない住んでいる家が手狭になったり、小学校などの通学を考慮して考えるケース、などが多数見られます。高齢化社会が進む中で、親と同居するための不動産購入を検討する方も増えています。そのため、バリアフリー化を取り入れた二世帯住宅の購入も珍しくありません。その一方で、子どもの独立や定年後に第2の人生を過ごす場所として不動産を購入する方も近年増えています。年齢的には住宅ローンの利用など借入も難しくなるため、自己資金や返済計画を慎重に検討する必要があります。いずれにしても、不動産に関する捉え方やライフスタイルの多様化が進んでいるといえるでしょう。
現在、住宅ローンの金利は低い水準が続いており、2022年以降もこの水準が継続するという見方が強いようです。不動産は購入金額が大きいため、少しの金利の違いでも返済総額に大きく影響します。固定金利・変動金利ともに低金利の現在は、住宅ローンを組みやすい時期といえるでしょう。ただ、住宅ローン利用者の多くが適用を受けている「住宅ローン減税」制度は見直しがなされ、控除の幅が縮小しています。急激に大きく減るわけではなさそうですが、今後も縮小傾向が想定されているので、不動産を購入する際は、控除の適用要件と併せて控除額や期間など最新の情報を確認しましょう。また、他にもさまざまな補助や給付制度があり、適用要件や申請方法も異なるので、国や自治体のHPなどで事前に調べておくことも大切です。
社会情勢は不動産市場にも影響を与えます。国土交通省の発表によると、2021年の地価の全国平均価格は下落しており、コロナの影響であろうといわれています。しかし物件価格も含めた不動産価格全体では上昇傾向にあるとされています。それは、新型コロナの影響で、海外からの輸入建材が入手困難となり供給量が確保できない「ウッドショック」が起き、木材などの資材価格が高騰したことに起因しています。少しずつ供給量は増えているものの、原油価格の高騰や円安の加速も重なり、価格の上昇は今後も続くと見られています。また、現在のロシアとウクライナの情勢も建築資材の価格上昇に影響を及ぼしています。ロシアが主要生産国となっているアルミニウムや銅、ステンレスの素となるニッケルは、住宅建築にとって欠かせないものとなっており、これらを用いた資材の値上げにより住宅価格が上昇することは避けられないといわれています。
まとめ。
不動産の購入は、高額なこともあり大きな決断が必要ですよね。自分自身や家族のライフステージの変化だけではなく、さまざまな要因も影響するでしょう。金利などの経済状況や世界情勢を見極めるのはとても難しいものなのですが、必要な情報は押さえておきたいものです。不動産購入を検討するときは家族でよく話し合い、予算や返済計画を考慮しながら、冷静に時期を判断することが大切です。
参考:「令和2年度住宅市場動向調査報告書国土交通省住宅局」 https://www.mlit.go.jp/common/001401319.pdf